歯周病について正しい知識を身につけよう
皆さんこんにちは。
埼玉県和光市の「まほろば歯科」です。
今や「国民病」と呼ばれるほど、罹患率の高い歯周病。
ですが、かかっている自覚がない方が非常に多く、、気付いたときにはすでにかなり進行しているケースも少なくありません。
今回は、歯周病の特徴やその恐ろしさについてお話しします。
歯周病は、細菌の感染が引き起こす炎症性疾患です。
歯に付いた食べカスや糖分が細菌たちのエサになり、プラークの温床となります。
プラークや歯石が歯についたままでいると、歯と歯ぐきの境目に炎症が起こり、赤く腫れる、歯磨きの時に出血が起きる、などの症状が出始めます。
これが歯周病の初期症状です。
歯周病は初期の段階では自覚症状があまりなく、静かに進行していく病気です。
また、このように初期症状がさほど大したことがないため、見逃されてしまいがちです。
ですが、歯周病が進行していくと、歯を支える組織まで感染が進行し、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。
歯周病が悪化すると、歯を支える歯槽骨(しそうこつ)を溶かしてしまいます。
歯周病によって溶けてしまった骨は、基本的には元に戻りません。
現在では、噛めるようにまで治療することや、骨を再生する治療もあることにはありますが、おおがかりな治療になってしまいます。
ですが、歯周病がここまでメジャーであるにも関わらず、この事実を知らない方が非常に多く、自分が悪化して初めて知ってショックを受けるというケースに何度も立ち会っています。
また、歯周病は決してお口だけに関係する病気ではありません。
歯周病菌が血管や気管から体内に侵入し、心臓に入れば心筋梗塞、脳に入れば脳梗塞、肺に入れば誤嚥性肺炎、など、さまざまな重篤な疾患を誘発するのです。
ほかにも、認知症、妊婦さんの低体重児・早産の危険、糖尿病の悪化といった原因にもなることがわかっています。
多くの方が、歯周病と言うと「歯ぐきがら血が出る病気」程度にしか考えていらっしゃいません。
しかし、このように歯槽骨を溶かして歯が抜け落ちたり、重篤な疾患を引き起こしたりと、おそろしい病気なのです。
このことを理解していただき、歯周病予防の大切さを理解してください。
歯周病はおそろしい病気である一方、日々のお口ケアや定期的な歯科検診など、小さなことで防げる病気でもあります。
歯科医院でいろいろなアドバイスをもらえるので、自覚症状がある方はもちろん、最近歯科検診を受けていないという方も、一度歯科医院を受診してみましょう。